韓国語の能力を試す韓国語検定について。
✓どういう種類があるのだろうか?
✓TOPIK(韓国語能力試験)、ハングル検定の違いは何だろうか?
✓自分にあうおすすめのレベルは?
✓初心者はどれがおすすめなのか?
今から韓国語検定を受けようかと考えている方々は、検定についていろいろ気になる点が沢山ありますよね。
そこで今回は、日本で実施されている韓国語検定についてひとつひとつ分かりやすく紹介していきたいと思います!
韓国語能力試験(TOPIK)の最高級の6級も獲得した私が詳しくまとめましたので、是非ご参考にしてみてくださいね:)
読み飛ばせる目次
韓国語検定には2つの種類がある!
日本で実施されている韓国語検定試験は、韓国政府が主管する「TOPIK(韓国語能力試験)」と日本にあるハングル能力検定協会が主管している「ハングル検定」と2つの種類があります。
「TOPIK(韓国語能力試験)」は、“韓国語を母国語としない外国人と在外韓国人への韓国語普及”のために、1997年から実施。当初の英文名は「KPT(Korean Proficiency Test)」でしたが、2005年に、現在の「TOPIK」に変更されました。普及対象が世界各国の人のため、試験問題はすべて韓国語で出題されます。
一方「ハングル検定」は“日本語を母国語とする人へのハングル普及”の目的で、1992年から実施されている日本で初めての韓国語検定試験です。“日本語を母国語としている人”を普及対象としているため、韓国語の聞き取り・筆記以外に韓国語→日本語・日本語→韓国語への翻訳能力も試されます。
TOPIK(韓国語能力試験)はどんな検定?
ハングル検定 | |
主催 | 韓国教育財団 |
レベル | ✓1級TOPIKⅠ(初級前半レベル) ✓2級TOPIKⅠ(初級後半レベル) ✓3級TOKPIK Ⅱ(中級前半レベル) ✓4級TOKPIK Ⅱ(中級後半レベル) ✓5級TOKPIK Ⅱ(上級前半レベル) ✓6級TOKPIK Ⅱ(上級後半レベル) |
試験日 | 年3回:4月、7月、10月の日曜日 |
試験料 | TOKPIK Ⅰ(初級):4500円 TOKPIK Ⅱ(中級・上級):6000円 |
公式HP | 韓国教育財団 |
韓国語能力試験は、韓国政府の主管下の“韓国教育財団”が実施する試験です。
韓国の大学や企業で採用されている唯一の韓国語資格試験でもあり、世界90カ国で実施されています。 聞き取り・読解・筆記ともすべて韓国語で出題されます。
レベルは何段階ある?自分に合ったおすすめの級は?
TOPIKの級は1-6級まであり、一番難しいのは6級です。
初級レベルの1級と2級はTOPIKⅠの試験を受け、聞き取り、読解100点ずつで200点満点で80点以上とれれば、1級、140点以上とれば2級と判定されます。
中級・上級レベルの3-6級は、 TOPIKⅡの試験をうけ、 聞き取り、読解、筆記100点ずつで、300点満点で、120点以上とれば3級、 150点以上 4級、 190点以上が5級、 230点以上が6級となります。
それぞれの級で求められる能力は次のとおりです。
✓1級TOPIKⅠ(初級前半レベル):自己紹介、買い物、飲食店での注文など生活に必要な基礎的な言語を駆使でき、身近な話題の内容を理解、表現できる。
✓2級TOPIKⅠ(初級後半レベル):電話やお願い程度の日常生活に必要な言語や、郵便局、銀行などの公共機関での会話ができる。
✓3級TOKPIK Ⅱ(中級前半レベル):日常生活を問題なく過ごせ、様々な公共施設の利用や社会的関係を維持するための言語使用が可能。文章語と口語の基本的な特性を区分し理解、使用が可能。
✓4級TOKPIK Ⅱ(中級後半レベル):公共施設の利用や社会的関係の維持に必要な言語機能を遂行することができ、一般的な業務に必要な機能を実行できる。
✓5級TOKPIK Ⅱ(上級前半レベル):専門分野においての研究や業務に必要な言語をある程度理解と使用ができ、政治・経済・社会・文化などの全般に渡った身近なテーマについて理解し、使用できる。
✓6級TOKPIK Ⅱ(上級後半レベル):専門分野における研究や業務遂行に必要な言語機能を比較的正確に、流暢に使用でき、政治・経済・社会・文化などの全般的なテーマにおいて身近でないテーマに対しても不便なく使用できる。
TOPIKの試験を初めて受験する人はⅠを受けて、2級を取得した後にⅡの試験を受けるといいでしょう。急いで資格を取得しないといけない方、午前と午後と一日中試験をうけても集中力が途切れない方は、ⅠとⅡと両方受験する方法もあります。
受験料は?
TOKPIK Ⅰ(初級)は4500円、TOKPIK Ⅱ(中級・上級)は6000円です。(2023年実施分)
開催日程!年に何回?
日本では、年3回で、4月、7月、10月の日曜日に行われています。
申し込み期間は約3ヵ月前で15日間しかないため、注意が必要です。詳細はTOPIKのホームページでご確認ください。
ハングル検定はどんな検定?
ハングル検定 | |
主催 | ハングル能力検定協会(在日本) |
レベル | ✓5級 ✓4級 ✓3級 ✓準2級 ✓2級 ✓1級 |
試験日 | 春は6月の第日曜、秋は11月の第2日曜 |
試験料 | 3700円(5級)~1万円(1級) |
公式HP | ハングル能力検定協会 |
「ハングル検定」は“ハングル能力検定協会”(在日本)が主管で実施されています。
テスト内容も難易度が高い上位2級以外は、日本語で出題され、韓国語の聞き取り、筆記以外に日本語→韓国語、韓国語→日本語に訳す問題があり、日本語の単語力と作文力も必要です。
レベルは何段階ある?自分に合ったおすすめの級は?
1-5級と準2級があり全部で6レベルあり、5級が一番簡単で1級が一番難しくなっています。
各級で求められる能力は下記のとおりです。
✓5級:韓国語を習い始めた初歩の段階。基礎的な韓国語をある程度理解し、それらを用いて表現できる。聞き取り40点、筆記60点、合計100点満点のうち、60点以上で合格。
✓4級:初級後半の段階。基礎的な韓国語を理解し、それらを用いて表現できる。聞き取り40点、筆記60点、合計100点満点のうち、60点以上で合格。
✓3級:中級前半の段階。日常的な場面で使われる基本的な韓国語を理解し、それらを用いて表現できる。 聞き取り40点、筆記60点、合計100点満点のうち合計60点以上、聞き取り必須得点12点、筆記必須得点24点で合格。
✓準2級:中級後半の段階。日常的な場面で使われる韓国語に加え、より幅広い場面で使われる韓国語をある程度理解し、それらを用いて表現できる。聞き取り40点、筆記60点、合計100点満点のうち合計70点以上、聞き取り必須得点12点、筆記必須得点30点で合格。
✓2級:上級の段階。幅広い場面で使われる韓国語を理解し、それらを用いて表現できる。聞き取り40点、筆記60点、合計100点満点のうち合計70点以上、聞き取り必須得点16点、筆記必須得点30点で合格。
✓1級:超上級の段階。幅広い場面で用いられる韓国語を十分に理解し、それらを自由自在に用いて表現できる。聞き取り40点、筆記60点、合計100点満点のうち合計70点以上、聞き取り必須得点16点、筆記必須得点30点で一次試験を通過、2次の15分の面接試験で5段階評価のうち、上位2段階の評価をとれれば合格。
各級別の10問の模擬試験がサイトにあり、点数・評価もでます。自分に合った級はどこなのか、チェックできます。
受験料は?
級によって違います。一番簡単な5級は3700円、 1級は1万円です。(2023年6月実施分)
開催日程!年に何回?
年に春と秋の2回で、春は6月の第日曜、秋は11月の第2日曜に行われます。1級は1次合格者のみ3週間後の日曜日に2次試験があります。
申し込み期間はテスト日より約3ヵ月前から1か月間ほどです。 詳細はハングル検定のホームページでご確認ください。
韓国語検定初心者はまずどちらを受けるべき?
はすべて韓国語で出題されるように、純粋に韓国語だけの能力をみる試験です。韓国語の会話力をあげたい、韓国で働きたい、勉強したい、住みたい、韓国の企業・大学で通用する資格をとりたいーという方におすすめの試験です。
目的が“日本語を母国語”する人を普及対象としているように、日本語→韓国語、韓国語→日本語に訳す能力も試されます。日本語の力も必要です。将来、翻訳や通訳を仕事とする方、 韓国人に日本語を教えたい方、日本人に韓国語を教えたい方など―日本語に関わる方におすすめの試験です。
上級以外は日本語で出題される「ハングル検定」が、初心者むけには一見やさしく見えますが、初心者こそ「TOPIK(韓国語能力試験)」を受けるべきです。
韓国語ができるようになるということは、韓国語で聞いたり、読んだりしたことを韓国語で考えて話したり、書いたりできるメカニズムをつくることです。日本語は一切介在しません。韓国語の習得の成長過程中に、日本語に訳す習慣をつけてしまうと“韓国語で考える”メカニズムがいっこうに作れず、韓国語上達の妨げになります。
元々、日本語と韓国語の単語が1対1ではなく、それぞれに”訳す“作業も簡単ではありません。”訳す“のが上手になるために、日本語の単語・熟語・作文の勉強もしなければなりません。
翻訳・通訳など日本語にかかわる方で、「ハングル検定」の資格が必要な方も、最初は「TOPIK(韓国語能力試験)」をうけ、4、5級をとってある程度韓国語で考えるメカニズムを作ってから、「ハングル検定」を受けるのをおすすめします。
「ハングル検定」の試験方法に速く慣れたい方だけ、5級から受けたらいいでしょう。
それぞれ韓国語検定で役立つウエブサイト・アプリ・本をご紹介!
“韓流”で韓国へ興味が高まるにつれ、韓国語の勉強をする人が増え、韓国語検定の受験者数も増えました。韓国語検定に必要なサイト・アプリ・本も数多くなっています。
その中から、代表的なサイト・アプリ・本を紹介いたします:)
TOPIKに役立つウェブサイト・アプリ・ 本
【ウェブサイト】 TOPIK韓国語サイト ~過去問題をみることができる!
主催者の韓国教育財団のオリジナル、韓国語サイト。2014年-2019年までの聞き取り・読解の過去の問題集などがあり、正答はありませんが自分が何点とれたかは確認できます。
日本語のTOPIKのサイトにはサンプル問題しかなく、過去の問題がみることができる貴重なサイトとなっていますよ:)
【アプリ】 SEEMILE TOPIK~実際試験を受けられる!
一問一問を確認しながら進める<学習モード>と全部終わってから回答をみる<実践モード>で、試験を体験することが出来るアプリ。
必要な単語を覚える機能もあります。試験の解答を解説する授業つきですが、英語での説明のため、英語のネイティブスピーカーむけです!
【アプリ】 TOPIKexam~過去問が収録!
過去の問題の“聞き取り”と“読解”を体験できます。“聞き取り”と“読解”をセットで出題する実際の試験を味わえます。筆記の問題はありません。
【本】韓国語能力試験(TOPIK Ⅱ、TOPIK I) 完全ガイド
実際の過去問を出題パターンごとに分析・正答の導き方を解説。パターン別練習問題+2回分の模試で本番試験の感覚をつかむーと内容紹介に書いてあるとおり、過去問の解き方を説明があるのが便利です!
ハングル検定に役立つアプリ・ 本
【アプリ】韓国語の基礎 – ハン検・TOPIK対応 / 構文・会話・単語
簡単なフレーズをヒアリングでき、ゲームモードや、選択形式で選べて、和訳がでます。基礎的な単語、フレーズを覚えるのに便利です。
アプリ名にTOPIK対応とありますが、和訳の能力の必要なハングル検定の初級者むけに手軽な教材ですよ!
【本】 ハングル能力検定協会 公式テキスト「ペウギ」準2級~5級
ハングル検定の主催者であるハングル能力検定協会の公式テキストです。各級で求められる内容がまとまっていて、受験者にとってとりくみやすいです。
韓国語検定で得点をアップするコツ
TOPIKもハングル検定も読解・筆記はマイペースでできますが、“聞き取り”は出題者のペースで聞き返すことも戻ることもできず、マイペースではできません。
また、“聞き取り”ができるようになると、字を読むのも単語を覚えるのも早くなっていき読解・筆記の力も自然とついていきます。”聞き取り“を克服するのが、得点がアップのポイントですので、重点的に練習しましょう。
まずは興味あるドラマ・映画・ニュースをたくさん、見たり聞いたりして、“聞き取り”を好きになったら、徐々に興味のないジャンルもテスト対策としてトライしていくのがおすすめです!
まとめ
韓国語検定は「TOPIK(韓国語能力試験)」と「ハングル検定」の2種類でした。
どちらも大学入試のような落とすための試験ではなく、あくまでも韓国語の能力をみるための試験です。たとえ、希望した級の合格点に達していなかったとしても、自分の現在の能力を冷静に判断できます。
自分の弱点が何か把握して、強化し、また次に受ければいいのです。
“失敗はない”ので、気軽にどんどんトライしてみましょう。
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